・NCD ってなに?どうしてこんなに苦労して入力しなきゃならないの??
NCDは、『一般社団法人National Clinical Database』が主催する、日本の外科系医療の現状を把握するための全国版データベースです。専門医制度と連動した手術症例の入力は2011年に開始され、わが国で一般外科医が行っている手術の95%以上をカバーする年間120数万件が入力されているそうです。
全例登録によるメリットには計り知れないものがあります。外科の未来を担うシステムであると言っても過言ではないでしょう。専門医制度とも連携しています。
そのため、各学会の要求するデータを漏れ無く入力する必要があり、極めて入力項目数が多くなっています。それに伴う事務作業は膨大で、各病院の負担は大きいものです。入力作業が大変でかつ期限が厳しいので、場合によってはデータが不正確になってしまう可能性も危惧されます。
NCD が用意している登録用のウェブページは、入力しやすいようにナビゲーションがなされており、高度で洗練されたシステムだと感じます。それでも、入力には時間がかかります。
・手持ちのエクセルファイルやファイルメーカーから NCD にデータをアップロードしたいです。
当然の要求として、手持ちのファイルから NCD にデータを流し込みたいというのがあります。
それに応える形で、NCD は「新規症例アップロードシステム」を開発し、公開しました。この機能を使えば、手持ちのエクセルファイルを加工したものから一気にデータを流し込めます。...しかし、「使えない」とのもっぱらの評判です。
なぜでしょう?
このアップロードシステムは、「完成されたデータを流し込む」方法なので、当然、データベースの項目が完全に固まってからでなければ公開できません。従って、ユーザーは入力が可能になるのを待たなくてはなりません。これは仕方のないことです。
そのため、もし利用するとなれば、夏頃まで待ったうえで、公開されたファイル形式に従いデータを整えて流しこむことになります。
しかし、もしもデータに不備があった場合や、追加入力しなくてはならない場合などを考えると不安が生じます。余計手間だという声も聞こえます。そのため、実際に利用することには皆さん躊躇されているようです。
さらに、指定された CSV ファイルの形式に合わせたデータをそつなく用意すること自体が至難の業です。実際にやってみると、エラーが大量に出るばかりで作業が進みません。
したがって、NCD Helper による支援が現実的に有効な解決法となります。
・一度にすべてを流し込めなくても、手持ちのデータをできるだけ利用したいです。
一気に流し込もうとするからうまくいかないのであれば、一症例ずつ、インタラクティブに流しこむのなら問題ないのではないでしょうか?
そこで、NCD Helper が開発されました。
クリップボードを介して、お手元の手術データファイルに含まれるデータを一症例分ずつ NCD データ入力ページに転記することで、問題を解決しました。この機能は、NCD Helper では、「データ注入」と呼んでいます。
元データさえしっかりしていれば、業務が劇的に楽になり時間短縮が図れるはずです。また、電子カルテの手術台帳や採血結果などのデータを変換して利用することができるので、入力ミスによるエラーも激減するはずです。
・ これまでに NCD に登録した膨大なデータを、NCD から一括ダウンロードしたいです。
NCD の標準機能として、ようやく一括ダウンロード機能が実装されました。
しかし、その利用には、書面での申請と承認が必要です。しかも、ダウンロード可能なのは一昨年のデータまでで、昨年のデータにはアクセスできません。毎年の申請作業が必要です!さらには、手術日が一部隠されていたり、術者名が省かれていたり、「虫食い」状態です。データ保護などの観点からはやむを得ないのでしょうか?
本来なら、登録施設以外においては患者個人情報とは対応できないので問題ないはずだし、そもそも自分達で入力したデータなのに、それを二次利用するのがこんなに大変だなんて...各病院で膨大なコストをかけて入力したデータなのに、自施設ですら再利用できないなんてもったいない!
NCD Helper を使えば、登録データ検索結果の一覧表から、一度に最大1000件までの登録済みデータを自動処理にて一括抽出保存することができるのです。
・ 膨大な数の「正常値」のクリック、もう嫌です。病名の検索もできないなんて、うんざりです。
「正常値」のラジオボタンのクリックがいかに単調かつ非生産的で苦痛を伴う作業か、ICD10選択ページで大分類・中分類・小分類で病名を探すストレスがいかに大きいか、たぶん偉い人たちは全く気付いていないのでしょう。学会としてデータをたくさん集めたい気持ちはわかりますが、少しは入力する側に立って設計して欲しいです。
そのようなつらい作業を効率化する強い味方になってくれるいくつかの機能が NCD Helper には実装されています。そのうちの多くは完全に無料で使えます。
特に、術前評価、血液検査、術後合併症の「正常項目」の膨大なクリックを一瞬で終わらせてくれる一括設定機能は、一度使うともう手放せません。
また、病名および術式選択ページでの追加機能である病名/術式検索機能においては、複合検索 (空白でキーワードを区切れば AND、| で区切れば OR) が行えますので、目的の病名/術式に到達するのが劇的に楽になります。ぜひお試しください。
・ 締め切りを前にして承認作業が苦痛です。
「症例データはクラークさんが入力してくれているので医師の負担は減っていても、最終的な承認ボタンを押す作業は医師の仕事です。建前論からは、内容を全部確認する必要がありますが、とても無理ですから、現実的には延々とただページを開いて機械的にクリックし続けるという苦行です」こんな声を耳にします。
そんなときは、NCD Helper を活用してください!
自動承認機能を使えば、検索結果ページから一度に1000件までの入力データを自動的に一気に承認することができます。1年分の承認作業もわずか数クリック、しばらく放置している間に終わってしまいます。
NCD Helper は、Google Chrome / Microsoft Edge / Mozilla Firefox ブラウザの拡張機能として働きます。Windows でも Mac でも同じです。
「既にあるデータファイルを元にして NCD への登録を補助することで負担を減らして入力ミスをなくし、また、NCD へ登録済みのデータを取り出して活用する」ことを目標として作成されました。
NCD Helper は、NCD のウェブページの画面に潜りこむようにして働き、便利な機能を提供します。
NCD のウェブページとブラウザとの間に入り込み、表示に使われるデータを横取りしてクリップボードに取り込んだり、クリップボードのデータを流し込んで登録したりすることができます。このように NCD のウェブページに機能を追加します。
エクセルのマクロ機能と有機的にリンクさせることで、NCDデータ登録を補助し、入力済みのデータを抽出して活用することを可能にします。ファイルメーカーのデータベースをカスタマイズして活用したり、電子カルテシステムから抽出したCSVファイルから読み込ませることもできます。
扱うデータはテキスト形式ですので、内容を容易に確認できます。
また、データ形式を公開していますので、ご自身でエクセルやその他データベースなどのソフトウエアと連携させることも可能です。
そのほか、術式選択やICD10病名選択画面に頻用リストや履歴リストを装備し、入力の補助をいたします。
ただし、自動入力機能においては、お手持ちのデータファイルの形式に応じて一定のカスタマイズを必要とします。情報は公開していますので、サンプルマクロをダウンロードし参考にしていただいてご自身で対応させることも可能ですし、当方にてカスタマイズを請け負うことも可能です。お気軽にご相談ください。
Google Chrome , Microsoft Edge, Firefox ブラウザに NCD Helper 拡張機能をインストールして早速はじめてみませんか?
準備に必要な時間は5分、短縮できる時間は膨大です。
活用にはエクセルマクロファイルやファイルメーカーのデータベースなどが必要です。
すぐに使えるサンプルは無料公開されています。ダウンロードしてご利用ください。
お手持ちの手術データはエクセル、ファイルメーカー、またはテキスト形式ですか?
活用のためのカスタマイズを請け負います。